この数日の体調不良、病院行く前にやってほしいこと【事例紹介】
急な冷え込みで体調不良になる原因は?
この数日、朝晩の冷え込みが強く、体調不良の方増えてきていますね。
私の感覚では先月の連休明けから徐々に増えてきているように思います。
私たちの臓器や血管、血流、感情など体の機能は自分の意志とは無関係に自律神経によって緊張状態とリラックス状態のバランスを保っています。
人間の体は活動するのに昼は交感神経高く、体の筋肉は緊張して、血糖値を上げて、心拍数あげて元気モードで働けるようなシステムになっています。
そして夕方、副交感神経が上がってきて、家に帰ったら体の緊張は取れて、心拍数もゆっくりになって、気分も穏やかになって、おいしくご飯が食べれます。
胃腸の働きは交感神経が上がっていると、働きにくく、副交感神経が上がってリラックスモードになるとよく働きます。
だから、仕事の時はお腹空かなくても、休みになるとめちゃ食べてしまう。旅行の時はすごく食欲旺盛になる。なんて事ありませんか。
こんな体の反応もすべて自律神経の自動運転のコントロール下で起こります。
自動だから自分の意志で変わりません。
自律神経の交感神経は年齢やストレス、気温の差や気圧の差でも大きく揺れ動きます。
体調悪くなりやすい人はこんな人
10月に入り、急に寒さが強くなってきたので自律神経の安定しにくい高齢者、病気の方、メンタルが弱い方、胃腸の調子が悪い方、アレルギーの方、筋肉のない方、栄養状態が悪い方など体調が悪くなりやすいです。
一番多いのが食欲不振。
あとは胃痛やだるさ、吐き気、頭痛、肩こり、腰痛(ぎっくり腰も)、イライラ、不眠、便秘、下痢、気管支弱い人は咳、アレルギーの方は症状が強まるなど
やじろべいがこんな状態↑になって、夜になっても体がリラックスできてないか交感神経と副交感神経の両方に大きく揺れるか、になってます。
今回は最近訪問看護でうかがった方を振り返りながら自律神経の調整をみていきます。
知らない方もいるかもしれませんが私、個人向け健康カウンセリングの他に訪問看護師としても働いております笑
初の事例紹介!
【事例紹介】*個人情報の取り扱い上設定変えています。
Aさん
80代男性;朗らかで優しい印象
家族;娘夫婦と三人で同居
日常動作;
室内はゆっくり自分で歩いて生活できている。
食事も家族と同じものを三食食べている。
☆ご家族から「昨日の朝は元気にデイサービス行ってたのに、昨日の昼から食欲がなくなり、夜中から足がほとんど動くなってトイレにいくのも大変になった」と連絡あり、朝一番で訪問しました。
家に着いたらトイレに入っておられ、娘さんが「もう、何回もトイレに行ってるけど便が出ないんです。朝クロワッサン1個食べたんですけど、急にふらふらになって、歩くのもほとんど無理だから玄関まで連れていけない。どうやって病院まで連れて行こうか」と困っています。
トイレからようやく出てきたAさんは表情もなく、体はパカパカのガラ携のように二つ折りになって、頭は下がったまま。ズボンを自分で上げるのもできない状態。
トイレから2メートルも離れてないベットまで行くのに足がほとんど出ません。
ゆっくり私に支えられながらベッドまで移動します。(こんなにしっかり歩けてません↓)
体温、脈、血圧、酸素量は変わりなし。でも足の指先が力が入って屈曲して紫になっています。熱はないけど少し肌着が汗かいてます。
私「しんどかったですね~、遠い道のりでしたね」
Aさん 下向いたまま「ほんとにえらいわ(しんどい)」
私「大丈夫、少し体の緊張が高いみたいだから和らげましょう」
体の緊張が硬すぎると筋肉はこわばって、血管は収縮します。ただでも心不全で血流が悪いAさん、一気に調子が悪くなったかもしれません。
娘さんにホットタオルを用意してもらい、首の後ろ、背中を温浴みたいに温めながら、汗ばんだ体を拭いて着替えてもらいます。
Aさん「あ~気持ちええわ。」と。訪問開始から初めて顔を上げて私を見て「あんたか~」とニヤッとします。
とにかくしんどすぎて私の顔を見る余裕もなかったんですね〜
少し、水分をとってもらってAさんにベットに横になってもらいます。
が、体全体は緊張したままです。
高齢者の方って寝ていても体が緊張していること結構あります。
ベットに横になってもらって、リラクゼーションでゆっくり体の緊張をほぐします。
緊張していると呼吸は吸ってばかりでしっかり吐けません。
ゆっくり深呼吸してもらいます。けど、たいてい高齢者はうまく息が吐けません。少し、胸郭をアシストしてあげます。
ゆ~くりの呼吸を何度かしていくと、体の緊張がどんどん取れてきます。
お腹がぐるぐる~ってなってます。
私「ほら、体がリラックスしてきたからお腹動いてますよ~」
Aさん「ほんまや、えらいもんやな。また、トイレいきたなってきた」
私「行きましょ、行きましょ」
今度はベットからトイレまでゆっくりですが、歩幅も安定して、体も起こしてトイレに行けます。足の指も屈曲してません。用を足した後、自分でズボン上げれてます。
娘さんが「おじいちゃんどうしたん?動けてるやん!」とびっくりされてます。
Aさん「出たわ」と笑顔でトイレから出てこられました。
A さんのように高齢者の方、体調悪い方はまともに気温の変化がストレスになって交感神経緊張状態を起こします。
もちろん、それだけの原因ではないこともあるので、今日の状況や血圧などは主治医あてにお薬手帳に記載して、娘さんに受診してもらいます。
体が緊張してる時は胃腸が動かないから消化力も弱いので、パンは油を使ってるのでNGです。クロワッサンはもっての他。
その事も娘さんに説明して、お味噌汁くらいからスタートしてもらうように簡単な食事指導もします。
それとトイレからベットの間の荷物を娘さんと片づけたりして導線の確保をしたり、環境設定も訪問看護の大事な仕事です。
「あ~助かった!これなら病院に連れていけます」と娘さん。
Aさんはニヤッと笑って「ありがとな」と何度も手を振ってます。
ハァ、やれやれ。
朝晩の冷え込みが急に強くなってきた時は皆さん、Aさんほどでなくてもどっか交感神経過緊張状態になりやすいですから、調子が悪いときに痛み止めや、胃薬、下剤を使う前にゆっくり深呼吸して、首の後ろに温かいタオルでも載せてみてください。
タオルは面倒な方におすすめなのが小豆枕。
いつも月一健康管理に行かせていただいているアトリエSuyoさんのハンドメイドの小豆枕はレンチンするだけで程よい暖かさが長持ちするのでめちゃおすすめでーす!