熱中症のリスク管理にONE UP!①筋肉編

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熱中症!胃腸障害! 続出!!

猛暑続きで熱中症で倒れる方続出の今年の夏。

暑さによって体の水分が奪われて、ダメージを受ける熱中症

 

頭痛や吐き気、めまい、筋肉痛、こむら返りなどの熱中症の症状や下痢や腹痛を訴える人が増えています。

 

この時期の胃腸障害の下痢や腹痛なんかも脱水によって血液の水分が少なくなり、胃腸にいく血流や栄養が減ってしまうことが絡んでくることが多いと言われています。

そのうえ暑さで臓器自体が疲れていますから胃腸にとってはダブルパンチです。

 

熱中症対策というと ”水分の摂り方”など 外から摂る水分ばかりに目が行きがちですが、実は一番大事なポイントは体の中の水分量なんです!

  

筋肉は水分貯蔵タンク

人間の体の約60%は水分、小児だと70%にもなります。

 

私たちの体の中で一番水分が多いのが筋肉。

だから筋肉が多い人のほうが体の水分貯水量が多いんです。


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なので、この猛暑で一番倒れてるのは水分貯水の筋肉が少ない高齢者ですよね。

もともと水分量の多い小児も発汗量が増えるので熱中症にかかりやすくなります。

 

若くても筋肉の少ない人は水分が貯蔵できにくいので熱がこもりやすくなります。

 

食の細い人はもともと筋肉が少ない上に、食事から取れる水分が少ないので熱中症のリスクが更に高くなります。

 

脂肪は水分を保持しない

 

 筋肉とは反対に増える脂肪は水分を保持できません。

35歳すぎるとどんどん筋肉が減って、その代わり脂肪がついてきます。

そうすると保水力は減り、水分を保持できない脂肪が増えることで知らず知らずのうちに熱中症にかかりやすくなっているんです。

 

意外と病院で教えてくれない熱中症のリスク!

 

在宅医療の現場に出るとこの時期の熱中症予防の難しさを感じます。

 

理由は先に書いたように筋肉のない上に食の細い高齢者が多いこと。

更に高血圧、心不全、腎臓病、浮腫など結構な割合で利尿剤を服用している方が多い事です。

 

利尿剤服用中、糖尿の方は要注意!

 

高齢者はもともと水分を欲するセンサーが鈍くなっていることや、トイレへ行くことを気にしたりすることで脱水が潜在化しています。

 

そこに、この暑さと利尿剤です。

利尿剤の服用で水分不足が加速し、発汗量が減るため、体に熱がこもりやすく熱中症にもなりやすくなります。

 

先日も筋肉なくて、食事量も少ない方で利尿剤2種類飲んでいた方が熱中症で倒れて病院に運ばれました。

熱中症予防のために必死にのんでた水分も尿でどんどん出てしまっては全然追いつきません。

 

あと、糖尿病の方も末端の神経障害から下半身に汗が出にくいので要注意です。

 

夏はシャワーの方も多いですが、ぬるめのお風呂に入ったり、足先やふくらはぎのストレッチとこまめな水分摂取が大事です。

 

糖尿の方は熱中症予防にスポーツドリンク!は危険です。(実際熱中症になった時は別)

 

手軽に変えるスポーツドリンクは糖質が多いので、予防的にいつも飲んでいると血糖上がりまくり、下がりまくり、で低血糖になる危険が高いですよ。

 

糖尿の薬で水分と糖分を尿に出すスーグラなどのSQLT2阻害薬という糖尿治療薬を飲んでいる方も脱水に傾きやすいので注意してください。

 

アトピーや自己免疫疾患でも・・

 

アトピー甲状腺機能低下症、シェーングレー症候群など自己免疫疾患でも汗せんが萎縮して汗が出にくいと言われています。

 

これを読んでただ 「薬は怖い!だめだ!」では自己管理に繋がりません。

 

まずは病院でもらった薬を副作用も含めて自分である程度把握しておくのがベストです。

でも、お薬についてよく分からなくても、夏場は特に主治医に目標水分量を聞いておくと良いと思います。(個人で差があります)

 

お薬飲みながら熱中症の症状が少しでもあるなら利尿剤や糖尿病のSQLT2阻害剤などの薬を服用されてる場合などの体の水分バランスをどうするべきか。内服の再確認や水分量のアドバイスをちゃんと伺ってくださいね!

 

ホントは処方出してる方がこういうリスクを予測してアドバイスをしないといけないと思いますが、多くの先生がお薬出したら出しっぱなし。のことが多いので患者さんが賢くなるしかないですね!

 

先生に話にくい方はカウンセリングに来ていただいたら、主治医とうまくコミュニケーションとるアドバイスもしてますからお気軽に聞いてください!

 

基本は筋肉を意識した食べ方

最初書いたようにとにかく体の中の水分を保つためにも、筋肉を意識した食べ方を基本に暑さに強い体を作っていきましょう!

 

欠食は絶対ダメですよ!

 

食事で入る水分も入らないし、汗で出て行く栄養も補充できません。

 

朝食抜きの子供のほうが熱中症にかかりやすいというデータ出ています。

 

食事の中で卵、肉、魚、大豆などのタンパク質をメインに。

良質の脂質となる青魚やマグロ、食べたものをエネルギーに変えたり、体の調整をしてくれる濃い色の野菜やホルモンなどに多いビタミン、ミネラルがそろって吸収されることが大事です。


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私もなるべく夕食はタンパクベースで考えて作ります。

 

ただ、毎食完全にそろえるのは難しいし、自分の適正カロリーをオーバーしてしまうので、カロリー範囲内で必要な栄養を摂るために食事や間食にたんぱく質とビタミン、ミネラルを含んだ栄養シェイク、青魚の油はサプリも追加しています。

 

この食べ方だと胃腸に負担なく、いつも栄養が満たされて、エネルギー効率がとっても良くなります。

 

37℃の熱風の中、自転車で訪問看護にまわっても、入浴介助でサウナ状態が続いても、元気もりもりに楽しく仕事が出来ます。さらにそのあと夜カウンセリングしても帰って犬の散歩にいく体力が残ってるくらい元気が溢れますよ!

 

次回は熱中症リスク管理にONE UP!②飲料水の選び方編 です。